住宅
2026-09-27
無垢床の研磨後の仕上げ|フロアコーティングなど5種の選び方
無垢床の研磨後に、どの仕上げを選べばよいか迷う方に向けた記事です。また、仕上げは見た目だけでなく、施工日数や日々の手入れにも関わります。そこで本記事では、仕上げ5種の違いと選び方を整理します。具体的には、当社の施工事例53件の集計を根拠にします。
無垢床の研磨後は、仕上げ材を塗って表面を保護するのが一般的です。ただし、使う場所と求める風合い、かけられる日数によって適した仕上げは変わります。たとえば当社の施工事例53件では、水性ウレタンコーティング仕上げが32件でした。さらに、研磨のみも16件あります(2026年9月19日時点)。
この記事でわかること
- 無垢床の研磨後に仕上げが必要かどうか
- 仕上げ5種(無塗装・ワックス・オイル・水性ウレタン・フロアコーティング)の違い
- 仕上げの種類で施工日数がどう変わるか
- 住宅と施設で多い仕上げと、選び方・手入れの周期
無垢床は研磨した後に仕上げが必要ですか?
無垢床の研磨後は、仕上げ材で表面を保護するのが一般的です。Bona日本代理店の工程の解説では、仕上剤の役割を保護に限っていません。加えて、着色や美観を高める役割もあるとしています。一方で、仕上げをせずに研磨のみで終える方法もあります。
たとえば研磨のみで終えるのは、木の素地の質感を残したい場合や、日数を短くしたい場合です。ただし、塗膜がないため、汚れや水分から表面を守る層がありません。そのため、使う場所と手入れの方法を踏まえて決めます。
研磨のみで終えた16件は、すべて1日で完了
まず、当社の施工事例53件のうち、研磨のみで終えた事例は16件です。この16件は、すべて1日で完了しました。たとえば埼玉県川越市の住宅(築11年)は、無塗装で1日の施工でした。
なお、研磨できる床の条件は、フローリング研磨の基礎の記事で解説しています。
研磨後の無垢床の仕上げにはどんな種類がありますか?
無垢床の研磨後の仕上げは、主に5種類です。具体的には、無塗装、ワックス、オイル、水性ウレタン、その他のフロアコーティングです。さらに大きく見ると、木に染み込む仕上げと、表面に膜をつくる仕上げの2つです。
次の表は、仕上げ5種の特徴と当社の事例件数をまとめたものです。
つまり、当社の事例では水性ウレタンが最も多く、次いで研磨のみでした。
オイルは木に染み込み、塗膜をつくらない
まず、Bona日本代理店の塗料比較では、オイルは木に含浸するとしています。また、塗膜をつくらないため、引っ掻き傷の部分補修がしやすいと説明しています。一方で、手入れはオイルを塗り続けることでしかできないとしています。
なお、当社もオイル仕上げに対応しています。ただし、2026年9月19日時点の公開事例53件に、オイル仕上げはありません。
ワックスは表面に塗り重ねる仕上げ
ワックスは、表面に塗り重ねて保護する仕上げです。たとえば当社では、東京都墨田区の保育施設(築14年)がワックス仕上げです。施工は1日でした。なお、施工前の床に「WAXの剥がれ」がある事例は、53件中36件でした。
水性ウレタンは表面に塗膜をつくる
水性ウレタンは、表面に塗膜をつくって床を保護する仕上げです。加えて、Bona日本代理店は、この塗膜が耐摩耗性を保つとしています。また、日々の掃除が簡単で、塗り直しの間隔をオイルより長くできるとしています。
無垢床にフロアコーティングはできますか?
研磨できる無垢床であれば、研磨後にフロアコーティングで仕上げられます。たとえば当社の施工事例53件では、研磨後のコーティングが36件でした。ただし、研磨できるかどうかは床材と床の状態で決まります。
無垢床を研磨後にコーティングした36件の内訳
まず、36件のうち32件は水性ウレタンコーティング仕上げです。そのほか、水性UVとセラミックガラスのフロアコーティングが各1件でした。さらに、ワンニャンすべらん仕上げが2件ありました(2026年9月19日時点)。
たとえば東京都目黒区の住宅(築8年)は、セラミックガラスで仕上げました。施工は1日です。また、東京都世田谷区の保育施設(築7年)は、水性UVで仕上げて4日でした。
なお、仕上げ材ごとの特徴は、無垢床のフロアコーティングの選び方の記事で紹介しています。あわせて、仕上げに使うフロアコーティングの案内もご覧ください。
無垢床のコーティングは、研磨できる床であることが前提
まず、研磨の可否は床材の構造(無垢・挽き板・突板・シート)で判断します。あわせて、表面材の厚み、過去の研磨回数、傷の深さ、下地の状態も確認します。そのため、床材名だけでは決まりません。
なお、シートフローリングは化粧シートを削ることになります。そのため、通常の研磨再生の対象にはなりません。したがって、この場合は補修や張り替えを検討します。また、ほかの事例は施工事例一覧で確認できます。
仕上げの種類で、無垢床の施工日数は変わりますか?
変わります。たとえば当社の事例では、研磨のみの16件はすべて1日で完了しました。一方で、仕上げを行った37件は1~5日で、うち23件が3日以上でした。
次の表は、2026年9月19日時点の事例53件を、仕上げ別に集計したものです。
このように、塗膜をつくる仕上げでは3日以上かかる事例が多くなります。
無垢床の水性ウレタンは素地から3~4回塗る
なぜなら、仕上げでは材料を何回も塗り、そのたびに乾かすからです。Bona日本代理店によると、ウレタン塗料は下塗りと上塗りに分けて塗ります。また、塗る回数は素地の状態から3~4回が一般的です。さらに、塗料の乾燥だけで3時間かかると説明しています。

同じ水性ウレタンでも、施工日数は1~5日と幅がある
具体的には、水性ウレタンの32件は、1日が1件、2日が11件、3日が12件でした。また、4日が7件、5日が1件です。たとえば神奈川県相模原市の戸建住宅(築24年)は、2日で完了しています。
つまり、仕上げの種類だけでなく、面積や床の状態でも日数は変わります。また、住宅での実例は、住宅の床研磨の日数と在宅施工の記事で紹介しています。なお、費用も仕上げの種類で変わります。目安は無垢フローリングの床研磨の料金相場の記事をご覧ください。
住宅と施設で、無垢床の仕上げは違いますか?
当社の事例では、建物の種類で仕上げに違いがありました。たとえば保育施設は、25件中22件が水性ウレタンでした。一方で、住宅は20件のうち研磨のみが10件、水性ウレタンが8件でした。
次の表は、建物種別ごとの仕上げの内訳です(2026年9月19日時点)。
つまり、保育施設は塗膜で保護する仕上げが中心でした。一方で、住宅と店舗は研磨のみの割合が高くなりました。
保育施設25件の無垢床の仕上げと日数
保育施設25件の内訳は、水性ウレタンが22件です。また、残る3件は水性UV、ワックス、研磨のみが各1件でした。なお、施工日数は3日が10件で最も多くなりました。年間の計画は、保育園の床メンテナンス年間計画の記事で解説しています。
住宅と店舗の無垢床は、研磨のみの事例も多い
一方で、住宅20件では、研磨のみが10件、水性ウレタンが8件でした。そのほか、セラミックガラスとワンニャンすべらん仕上げが各1件です。また、店舗4件のうち3件は研磨のみでした。
たとえば栃木県那須郡那須町の店舗は、ワンニャンすべらん仕上げで3日でした。また、施設での工程と休業日数の目安は、施設の床研磨の記事にまとめています。
無垢床の研磨後の仕上げはどう選べばよいですか?
無垢床の研磨後の仕上げは、4つの点で選びます。具体的には、場所と歩く人の多さ、艶と風合い、日数、手入れです。なお、迷う場合は、現地調査で床の状態を見たうえで候補を絞ります。
無垢床を歩く人の多さと艶で選ぶ
Bona日本代理店の仕上剤の解説では、水性ウレタン仕上剤を歩く量で分けています。たとえば一般住宅は軽歩行、オフィスや店舗は中歩行です。また、空港などは重歩行としています。
あわせて、艶は全つやからナチュラルまで5段階に分けています。そのため、同じ水性ウレタンでも艶の出方は選べます。
無垢床の仕上げ別に、向くケースと慎重に検討するケース
次の一覧は、仕上げごとに向くケースと、慎重に検討したいケースをまとめたものです。
- 無塗装(研磨のみ):素地の質感を残し、日数を1日に抑えたい場合に向きます。ただし、水や汚れが多い場所では慎重に検討します。
- ワックス:塗り重ねる手入れを続けられる場合に向きます。ただし、剥がれたまま使い続けると表面を守れません。
- オイル:木に染み込む風合いを重視する場合に向きます。一方で、手入れの手間を減らしたい場合は慎重に検討します。
- 水性ウレタン:歩く人が多い場所や、掃除を簡単にしたい場合に向きます。ただし、1日で終えたい場合は日数を確認します。
- その他のコーティング:製品ごとの特長で選びたい場合に向きます。なお、性能は製品で異なるため、仕様を確認します。
無垢床の仕上げの候補は、現地調査で床の状態を見てご提案します
仕上げた無垢床を長く保つには、どう手入れすればよいですか?
仕上げた無垢床は、日常の掃除、皮膜の補修、塗り直し、研磨の順で手入れを考えます。Bona日本代理店のメンテナンスサイクルでは、除塵を毎日~週2回としています。クリーニングは週1回以上です。また、皮膜の補修は年2回程度が目安で、用途や環境で変わるとしています。
塗り直しが必要になるサイン
Bona日本代理店は、塗り直し(リコート)の目安も挙げています。具体的には、表面に細かい引っ掻き傷が出て、光沢が消えて曇った状態です。そのため、この段階では研磨の前に塗り直しで対応する方法があります。
また、日々の手入れの方法は、無垢フローリングのメンテナンスの記事で解説しています。
無垢床の研磨をやり直せる回数には限りがある
塗膜の傷みが木部まで進んだ場合は、研磨からやり直します。ただし、表面層が3mm未満の床は、研磨で再生できません(Bona日本代理店)。そのため、研磨を重ねる前に、残りの厚みを確認します。
なお、削れる回数の考え方は、無垢フローリングは何回削れるかの記事で説明しています。
まとめ
無垢床の研磨後の仕上げは、主に5種類に分かれます。具体的には、無塗装・ワックス・オイル・水性ウレタン・フロアコーティングです。たとえば当社の事例53件では、水性ウレタンが32件、研磨のみが16件でした。また、研磨のみの16件はすべて1日で、仕上げを行った37件は1~5日でした。
したがって、選ぶときは歩く人の多さ、艶と風合い、日数、手入れを比べてください。まずは研磨できる床かを確認し、そのうえで仕上げを決めます。なお、サービスの内容は、フロアサンディングのサービス案内にまとめています。
無垢床の仕上げについてよくある質問
- Q. 無垢床のフロアコーティングは何年もちますか?
- A. 無垢床のフロアコーティングがもつ期間は、一律には言えません。なぜなら、仕上げ材の種類や歩く人の多さ、日々の手入れで変わるからです。なお、保証期間は仕上げの種類ごとに異なります。そのため、見積もりの際に保証書で確認してください。
- Q. 無垢床のフロアコーティングを、後から別の仕上げに変えられますか?
- A. 無垢床のフロアコーティングは、別の仕上げに変えられます。まず研磨で古い塗膜を取り除き、次に新しい仕上げを塗ります。ただし、1回の研磨で0.5~0.8mm程度削ります(Bona日本代理店のFAQ)。そのため、残りの厚みを確認してから判断します。
関連する専門サービス
なお、フロアコーティングの種類は、グループサイトのフロアコートプロで紹介しています。
また、犬や猫がいる住まい向けの仕上げは、ワンニャンすべらんのサイトにあります。
あわせて、Bona製機器と集塵システムは、Bonaシステムの紹介ページをご覧ください。
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